豊島事件の語り部、初の講義録

豊島に生まれ、豊島に暮らす砂川三男さんは、65歳のときに廃棄物対策豊島住民会議(住民会議)の専従になりました。それまでも豊島住民一丸となって産廃問題と闘ってきましたが、以後、副議長から議長となりリーダーの一人として重責を担っています。
2000年の公害調停合意後は、豊島から環境を学び考える「島の学校」の校長を5期務め、豊島事件の語り部としてもていねいな視察対応をされています。

有害産業廃棄物不法投棄事件の現場に立ち、どのような経緯で豊島事件は起こり、世界に類のない廃棄物等の処理事業がおこなわれるようになったのか、視察対応で話している言葉を文字に起こしました。タイトル「よっしゃ、やらんかい」という小冊子が完成しました。

2017年、砂川さんは89歳になられます。鋭い視線で処理の現状を見守りつつも、思うように身動きがとれない状況に悔いの言葉を重ねるようになりました。
3月は、調停合意の条項にある廃棄物処理の搬出期限ですが、予断をゆるさない局面です。
これまでも香川県との折衝は緊迫したものでした。実直な豊島の人の思いが、香川県にほんろうされていく過程は42年におよびます。

B6サイズの小冊子「よっしゃ、やらんかい」は自費出版です。値段を入れていません。本当に必要なひとの手にわたることを願っています。